「気になる”ナフサ”不足」
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ナフサ不足は、日用品・食品・衣料・住宅設備・医療用品・プラスチック・ゴム製品など、生活や産業の幅広い分野に価格上昇や供給遅延として影響を及ぼす様だ。
「ナフサが不足しているとニュースで見たけれど、いったいいつまで続くの?」——ゴミ袋が買えない、洗剤が値上がりしている、断熱材の工事が遅れている。そんな身近な変化を感じながら、先行きが見えなくて不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。(以下暮らしの設備ガイド記事抜粋)
結論から先にお伝えすると、2026年5月現在、ナフサ不足の根本原因であるホルムズ海峡の通航問題は解決しておらず、終息の時期を具体的に示せる材料は現時点でありません。
在庫はどのくらい残っているか
経済産業省の石油統計によると、2026年1月時点で国内向け販売308万6861㎘に対して在庫は138万5515㎘(約0.45か月分)まで落ち込んでいます。政府は「ナフサ2か月分と川中製品(中間製品)2か月分を合わせて計4か月分の在庫を確保している」と説明しています。一方「ナフサから分解された基礎化学品以降の在庫をナフサ自体の在庫に加算しており、正確な表現ではない」と指摘する声も。実態として、政府の発表と現場のサプライチェーンには大きな乖離が生じているとの声が産業界から上がっています。
代替調達は進んでいるか
中東産ナフサの途絶を受け、石油化学各社および政府は、米国・オーストラリア・インド・アルジェリアといった非中東地域からの代替調達を急いでいます。2026年4月の非中東産ナフサの到着量は、平時の倍増となる約90万キロリットルに達する見通しとなっています。ただし、代替調達には大きなコスト増を伴います。アフリカ南端の喜望峰ルートを経由する場合、輸送日数は通常より14日増加し、燃料コストは1.5倍に跳ね上がります。数量は確保できつつあるものの、価格 水準の高止まりは続く見込みです。
現状と原因
2026年5月現在、ナフサ不足の根本原因であるホルムズ海峡の通航問題は解決しておらず、終息の時期を具体的に示せる材料は現時点でありません。ただし、政府の備蓄放出や代替調達の進展により、最悪のシナリオは回避されつつある段階です。
終息の条件は「ホルムズ海峡の正常化」
現時点での正直な答えは、「ホルムズ海峡が平時の通航水準に戻り、サプライチェーン全体の目詰まりが解消されるまで」です。
ナフサ不足の影響は段階的に広がります。
第1波 エネルギー価格の高騰(ガソリン・灯油・都市ガス) 即時〜1か月
第2波 日用品・洗剤・ゴミ袋・食品包装の値上がり 1〜3か月後
第3波 食品価格への波及(農業コスト・輸送コスト経由) 3〜6か月後
第4波 住宅設備・家電・建材への価格転嫁と供給遅延 3〜6か月以降
2026年5月現在は、第2波・第3波・第4波が同時進行している状態です。
日用品・プラスチック製品への影響
ゴミ袋・食品ラップ・シャンプーボトル・洗剤など、石油化学製品を使った日用品の値上がりは、すでに第2波として現れています。
住宅設備・建材への影響
住宅設備への影響は特に深刻です。
断熱材:押出法ポリスチレンフォーム(XPS)は2026年4月1日出荷分から約40%の値上げ。ZEH対応・省エネリフォームの費用が大幅に上昇
塗料・シンナー:国内メーカーが30〜80%規模の値上げを実施。外壁塗装工事の見積もり金額が1年前と大きく変わっている
配管(塩ビ管):信越化学工業が2026年4月1日納入分から30円/kg以上の値上げを発表
ユニットバス:TOTOが新規受注を一時停止。LIXILも供給条件を調整中
今回のナフサショックが従来の「ウッドショック」と異なる点は、断熱材・塗料・配管・床材・シーリング材など複数カテゴリが同時多発的に影響を受けていることです。
給湯器・ストーブなどへの影響
給湯器・石油ストーブ・エアコンといった住宅設備の本体価格にも、樹脂部品・配線材の調達コスト上昇を通じてじわじわと影響が及んでいます。
家庭でできること:パニックにならず、情報を見続ける
買いだめの効果と限界
現時点でパニック的な大量備蓄をする必要はありません。
過度な買いだめは品薄を悪化させる可能性があるため、必要量より1〜2か月分多い程度が現実的です。
ナフサ不足は、2026年5月現在も解決のめどが立っておらず、影響は今後も段階的に広がると予測されています。
一方、政府の備蓄放出と代替調達の進展によって、最悪のシナリオ(産業全体の停止)は回避されつつある状況です。
先が見えない状況で家庭として大切なのは、以下の3点です。
1. パニックにならない 過度な買いだめは品薄を悪化させます。必要量を少し上回る程度の計画的な購入を心がけてください。
2. 情報をアップデートし続ける 状況は日々変化しています。資源エネルギー庁や自治体の公式発表を定期的に確認し、「古い情報」で判断しないことが重要です。
3. 価格上昇を前提にした生活設計を ナフサ不足が解消されても、価格がすぐ元に戻るわけではありません。特に住宅リフォームや設備交換を検討している方は、「今の価格が続く」という前提でコストを試算することをおすすめします。
※「ナフサとは」
ナフサは原油を精製する過程で得られる軽質の石油製品で、ガソリンや灯油と同じ工程から抽出されますが、燃料としては使われず、化学工場で加熱・分解されてエチレン・プロピレン・ブタジエン・ベンゼン・トルエン・キシレンなどの基礎化学品を生み出す原料。
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