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備蓄米放出で下げ予測も、根強い「品不足」懸念 効果限定的か(産経新聞)
農林水産省が10日、政府備蓄米の放出に向けた入札を実施した。外食産業関係者はコメ価格の高騰を冷やす契機になることを期待する。専門家は4千円近くで高止まりする5キロ当たりの平均価格が、放出によって3千円程度に下がると予測するものの、業界では今秋に収穫される2025年産米も品不足が続き、効果は限定的との見方が強い。
農水省は現在21万トンの備蓄米を放出すると発表しており、10日に15万トンが入札にかけられた。農水省によると、2月下旬から3月初めにスーパーで販売されたコメ5キロ当たりの平均価格は3952円。約1年前の2045円と比べると、1.9倍だ。
なぜ、ここまで高騰しているのか。日本総合研究所創発戦略センターチーフスペシャリストの三輪泰史氏は、その要因として主に3点を挙げる。
①まずは23年の猛暑だ。コメの品質が悪く、そもそも製品として流通するコメの絶対量が不足していた。
②2つめは、全国農業協同組合連合会(JA全農)など主要ルート以外で流通し、農水省の統計に表れないコメが増えていること。小売業者や外食チェーンなどが近年、産地の農業法人と直接契約するケースが目立つ。
③3つめは、投機や転売目的で、不動産やリサイクルなどの異業種の事業者や外国人が購入している影響だ。三輪氏は「普段からコメを扱っているわけではなく、絶対量は多くないが、こうした動きが引き金となり、JAなどが対抗して高値で買うことで価格が上がっていった面はあるのでは」との見方を示す。
5~6月に3000円台か
三輪氏は備蓄米が3月末から4月にかけて店頭に出始めれば、5~6月には3000~3400円程度に下がると分析する。
もっとも、燃料費など農家の生産コストが上昇しているため、「昨年並みの2000円台までは戻らないだろう」と推測。妥当な価格として3000円程度になるとみている。
一方、業界では、昨年夏にスーパーの店頭からコメが消えた「令和の米騒動」が今年も再来するのでは、との危機感が強い。ある集荷業者は「価格が下がっても数百円ほどだろう。21万トン(の放出)では足りない」と指摘。農水省は遠からず「おかわり」を迫られると予想した。
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